バイク免許の種類
更新日:2024年2月26日
バイク免許の種類とは
バイク免許の種類は時代の流れと共に変化を重ねており、現在7種類のバイク免許が設けられています。免許の種類ごとに運転できるバイクが異なるため、免許を取得する前に「乗りたいバイクはあるけど、どの免許を取ればいいの?」「結局、どの免許を取れば何が運転できるの?」といった、疑問を抱かれる方は少なくありません。
そこで、本記事ではバイク免許の種類と、各免許で運転できるバイクについて詳しく解説します。バイク免許の取得を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
バイク免許の種類
バイク免許には、以下の7種類があります。
- 原付免許
- 普通二輪小型限定免許
- 普通二輪AT小型限定免許
- 普通二輪免許
- 普通二輪AT限定免許
- 大型二輪免許
- AT限定大型二輪免許
原付免許
項目 | 注意事項 |
運転可能範囲 | 総排気量50㏄以下の二輪車 |
高速道路の通行 | 不可 |
※高速道路は、高速自動車国道と自動車専用道路を示します。
原付免許を取得すると、総排気量50cc以下のバイクを運転できるようになります。原付免許の最大の魅力は、お手軽な部分ではないでしょうか。まず、車両自体がコンパクトなので、マンションやアパートなどの駐輪場の利用がスムーズです。また、車両自体の重量も軽いので、扱いやすいのが特徴です。年間の維持費も他のバイクに比べて安く、免許の取得にかかる時間もそれほどかかりません。そのため、学生から高齢者まで幅広く利用されています。
しかし、法定速度が30km/hと低く、二段階右折などの原付特有の法令があるため、安全に運転するためには正確な法令の理解が必要です。また、車両がコンパクトなため、他の自動車から見落とされやすい等の危険性もあります。原付を運転する際には、これらの点を十分に注意し、安全運転を心がけましょう。
普通二輪小型限定免許
項目 | 注意事項 |
運転可能範囲 | 総排気量が50㏄を超えて125㏄以下の二輪車 |
高速道路の通行 | 不可 |
※高速道路は、高速自動車国道と自動車専用道路を示します。
普通二輪小型限定免許を取得されると、排気量が50ccを超えて125cc以下のバイクに乗ることができます。
近年、小型二輪は注目を集めており、人気が高まっています。一昔前は、車種も少なくデザイン性も乏しく、決して人気のあるバイクとは言えませんでした。しかし、現在では各メーカーから様々な種類のバイクが販売されているだけでなく、デザイン性の向上により人気が上昇しており、お問い合わせの数が増えています。
小型二輪は、排気量が小さいため、燃費が良く、維持費が安いというメリットがあります。また、小回りが利くので、街乗りに最適です。
運転に関しては、車体が軽いのでスムーズな取り扱いが可能です。原付と違って、法定速度は自動車と同じであり二段階右折の必要もありません。
小型限定免許を取得された後で、400㏄のバイクを運転したい場合は、小型限定解除を行う事で運転できるようになります。
普通二輪AT小型限定免許
項目 | 注意事項 |
運転可能範囲 | 総排気量が50㏄を超えて125㏄以下のAT二輪車 |
高速道路の通行 | 不可 |
※高速道路は、高速自動車国道と自動車専用道路を示します
普通二輪AT小型限定免許を取得すると、排気量が50ccを超えて125cc以下のAT限定バイクに乗ることができます。小型二輪免許を取得する人の約85%はAT限定で取得しています(当校の場合)。そのため、小型二輪というと「スクーター」をイメージする人が多いです。
AT限定小型二輪免許が人気を集めている理由は、原付並みの利便性を残しつつ、パワフルな走行が可能な点です。車体の大きさが原付と同等またはやや大きい程度なので、置き場の確保が容易です。そのため、通勤で利用する人が多くいます。また、法定速度は自動車と同じであり、二段階右折の必要もありません。そのため、長距離の通勤も快適です。
AT限定小型二輪免許は、初心者からベテランまで幅広い人におすすめの免許です。興味のある方は、ぜひ取得を検討していただければと思います。
但し、次の点に注意しなけれななりません。小型二輪AT限定車は、小回りが利き、速度も出しやすいので、渋滞のすり抜けや強引な車線変更をしてしまいがちです。そのため、交通事故につながるケースがあります。交通法令を守り、マナーを守った運転を行うことが大切です。
因みに、AT限定小型二輪免許を取得された後に、400㏄(MT)のバイクを運転したい場合は、AT小型限定の解除を行う事で、運転できるようになります。
限定解除
普通二輪小型限定免許(AT限定含)を取得後、普通二輪を運転されたい場合は、限定解除をすることで運転できるようになります。最初から、普通二輪が不安な方は、小型二輪免許から取得されてもいいかもしれません。
普通二輪免許
項目 | 注意事項 |
運転可能範囲 | 総排気量が125㏄を超えて400㏄以下の二輪車 |
高速道路の通行 | 可能 |
※高速道路とは、高速自動車国道及び自動車専用道路を示します。
普通二輪免許を取得すると、総排気量が50ccを超えて400cc以下のバイクを運転できるようになります。普通二輪免許は、「中免」とも呼ばれており、250ccや400ccのバイクが運転できるため、バイク免許の中で最も人気のある免許です。ツーリングから通勤まで幅広く利用でき、ラインナップも豊富な所が人気の秘密です。
普通二輪免許には、「重そう」「足が届きそうにない」「難しそう」など、ネガティブなイメージから免許取得を断念されている方も多くいらっしゃいます。
しかし、現在のバイクは技術革新により、ネガティブな部分が改善されています。車重は軽くなり、足つきも向上していることから、スムーズに免許を取得される方が増えています。
技術革新が進み、バイクの安全性は高まっています。以前であれば、急ブレーキで転倒するような操作でも、ブレーキやフロントフォークなどの性能向上により転倒を免れる事もあります。しかし、バイクを安全に走行させるのは「人」です。性能が向上しても、扱い方によっては、交通事故となる場合があります。
「気を付けて乗る」。これが、安全運転に最も必要な事になります。
普通二輪AT限定免許
項目 | 注意事項 |
運転可能範囲 | 総排気量が125㏄を超えて400㏄以下の二輪車 |
高速道路の通行 | 可能 |
普通二輪AT限定免許を取得すると、総排気量が125ccを超えて400cc以下のAT限定のバイクを運転できるようになります。最近では、150cc、300cc、350ccなど様々な排気量のAT限定二輪(ビックスクーター)が幅広くラインナップされているため、選択肢が広がっています。免許は普通二輪で取得して、購入するバイクは「スクーター」の方も徐々に増加しています。
車重が比較的重く、ニーグリップができないためMTに比べて不安定な部分があります。又、クラッチがないため低速走行が苦手な面もあります。
反面、荷物を入れるスペースがあるため、気軽に買い物に行けるバイクでもあります。
スクーターは、車重が比較的重く、ニーグリップができないためMTに比べて不安定な部分があります。また、クラッチがないため低速走行が苦手な面もあります。
一方で、荷物を入れるスペースがあるため、気軽に買い物に行けるバイクでもあります又、キーレス、USB充電などハイテク装置が装備されている所も注目です。。
大型二輪免許
項目 | 注意事項 |
運転可能範囲 | 総排気量が400㏄を超える二輪車 |
高速道路の通行 | 可能 |
大型二輪免許は、バイク免許の中で最高峰であり、多くのライダーの憧れの免許です。
大型二輪免許を取得すると、総排気量が400㏄を超えるバイクを運転できるようになります。(総排気量400㏄以下のバイクも運転可能です。)販売されている大型二輪のラインナップは、500cc、600cc、750cc、900cc、1000ccなど種類が豊富になっているので、自分に合ったバイクを選択しやすくなっています。
大型バイクといえば、「難しそう」というイメージが強いですが、技術の進歩によって軽いバイクが増えています。軽くなることで、バランス取りがスムーズになり、余裕を持って操作を行うことができるようになりました。また、取り回しがスムーズに行えるようになったため、免許取得を希望される方が増えています。
具体的には、2000年頃までは、大型バイクの排気量は1000cc以上が主流でした。しかし、近年では、排気量が800cc以下の大型バイクが増えています。排気量が小さいバイクは、重量が軽いため、取り回しが楽で、バランス取りもしやすいです。そのため、初心者でも安心して乗ることができます
一方、大型二輪はパワーがあるため、思わぬ事故に繋がる可能性があります。速度超過、強引な右左折などパワーに任せた運転は、控える事が大切です。加えて、感情に任せた運転控えるようにしましょう。
大型二輪AT限定免許
項目 | 注意事項 |
運転可能範囲 | 総排気量が400㏄を超えるAT二輪車 |
高速道路の通行 | 可能 |
大型二輪AT限定免許を取得されると、総排気量が400㏄を超えるATのバイクを運転できるようになります。
以前は、「上限が650㏄」まででしたが、2019年12月の法改正により、上限がなくなりました。これにより。ATといえばスクータータイプだけでなく、ネイキッドからオフロードタイプまで選択肢が広がっており、注目度が上がっています。
AT限定とは、クラッチ操作が不要なバイクのことをいいますので、免許取得を考えられている場合は、運転したいバイクが「AT限定免許」で運転できるかを確認しましょう。
選び方
バイク免許の種類について記載させてもらいましたが、どの免許を取得するかは、利用方法に応じて決めるのも1つです。例えば、通勤だけで利用したい場合は、小型二輪免許になります。通勤だけでなくツーリングも楽しみたい方は、普通二輪免許を取得されると良いと思います。とにかくバイクを楽しみたい方は、大型二輪免許がオススメになります。
バイク免許は「取りたい」と思った時が、取得時機のタイミングです。この契機を逃すと、しばらく取得する意欲を失う方が多くいらっしゃいます。そこから一定の時間が経過してから、取得熱が再燃することで免許を取得されています。そのような方が仰られているが「早く取得しておけば良かった」という言葉です。
こういったことからも「取りたい時に取る」ことが、オススメであると言えます。