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バイクの維持費

バイクの維持費

更新日:2024年9月11日

「バイクの免許を取得して、バイクを購入したいけど、維持費ってどの位かかるの?」といった、バイクを購入した後の維持費について疑問を持たれている方は、多いのではないでしょうか?

バイクの年間維持費には、軽自動車税などの税金、自賠責保険などの保険料、車検費用、ガソリン代などがあります。中でも、税金や保険料は排気量によって異なるため注意が必要です。また、ガソリン代と車検費用についても同様になります。

上記のことから、排気量はバイクの維持費に大きく影響します。

ここでは、当校の職員を例として、大型二輪、普通二輪、小型二輪に分類して「バイクの年間維持費」を比較していますので、概ねの維持費として参考にしていただければと思います。

維持費の内訳

バイクを維持するためには、以下のような費用が掛かります。(メンテナンス代を除く)

  1. ① 軽自動車税
  2. ② 自動車重量税
  3. ③ 自賠責保険
  4. ④ 任意保険
  5. ⑤ 車検費用
  6. ⑥ ガソリン代
  7. ⑦ 駐車場代

以上が、バイクを維持するために必要な費用となります。
重量税、車検費用、任意保険料はバイクの総排気量によって異なります。また、自賠責保険の金額は契約する年数によって1年間の支払い金額が異なります。

※ガソリン代は、車両の燃費性能によって異なります。
※車体購入費用は除きます。

まず、1~3に関する維持費をご紹介いたします。4~7については、各指導員の例を参考にしていただければと思います。

軽自動車税

軽自動車と言われると四輪をイメージするかもしれませんが、原付を含むバイクも軽自動車税の対象です。
軽自動車税は、毎年「4月1日現在、原付を含むすべてのバイク所有者」に支払い義務が発生します。尚、税額に関しては、排気量によって以下のように定められています。

排気量 軽自動車税
50cc以下 2,000円
50cc超90㏄以下 2,000円
90cc超125㏄以下 2,400円
125cc超250㏄以下 3,600円
251ccを超える 6,000円

自動車重量税

バイクの自動車重量税は、排気量125㏄を超えるバイクが対象になります。

排気量に応じて車検時、若しくは、購入時に課税されます。
排気量126㏄~250㏄以下のバイクは、新車新規登録時に一括での負担(4,900円)となります。
排気量251㏄以上のバイクは、新車登録するタイミングと車検を受けるタイミングで重量税が課税されます。

重量税の金額は、以下のようになっています。

【自動車重量税額】

排気量 重量税額
新車登録 5,700円
車検(下記以外) 3,800円
車検(13年経過) 4,600円
車検(18年経過) 5,000円

自賠責保険

自賠責保険は強制保険となるため、全ての自動車(バイクを含む)は、自賠責保険に加入しなければなりません。
保険料については、契約年数によって異なり、離島地域及び沖縄県では保険料が異なります。ここでは、離島地域及び沖縄県以外における保険料をご紹介いたします。

自賠責保険料は、以下のようになっています。

【自賠責保険料】

排気量 1年 2年 3年 4年 5年
125㏄以下 7,070円 8,850円 10,590円 12,300円 13,980円
126cc~250cc以下 7,540円 9,770円 11,960円 14,110円 16,220円
251cc以上 7,270円 9,270円 11,230円

自賠責保険は、人(被害者)に対する補償となり、支払い限度額が決まっています。加害者、車両などの物に対しては、補償の対象外になります。
補償の範囲などは、保険会社等のHPでご確認下さい。(※人身事故に限ります)

任意保険

任意保険とは、運転者が任意で加入する保険になります。任意保険には、対人賠償保険、対物賠償保険、搭乗者傷害保険、人身傷害保険の基本補償があります。それぞれの項目で補償される対象が異なりますが、自賠責保険だけでは賄いきれない部分を補償できるようになります。
また、排気量125㏄以下のバイクであれば、ファミリーバイク特約を付帯できる場合があります。ファミリーバイク特約を付帯すると、任意保険料を抑えられる場合があります。

車検

車検とは「自動車検査登録制度」と言い、バイクが保安基準に適合しているかどうかを確認する制度です。排気量が250㏄を超えるバイクで、一般道路を走行する場合は、車検を受ける必要があります。車検の時機は、初回が3年間有効となり、それ以降は2年ごとに検査を受ける必要があります。

それぞれの詳細については以上になります。軽自動車税、自動車重量税、自賠責保険に関する概ねの維持費については、把握できたのではないでしょうか。

ここからは、実際に指導員の維持費を見てみます。排気量ごとに掲載していますので、それぞれの排気量に応じた維持費の参考にしていただければと思います。尚、掲載している金額については、1年間で算出しております。

大型二輪の維持費

山本指導員の場合

山本指導員の愛車は、インディアン1000㏄です。

バイクの年間維持費 インディアン

インディアンと言えば、アメリカで最古のモーターサイクルメーカーです。アメリカでは、ハーレー派、インディアン派に分かれているほど、人気のメーカーです。

軽自動車税 6,000円
重量税 1,900円
自賠責保険 5,242円
任意保険 25,000円
車検代 55,000円
ガソリン代 約96,000円
駐車場代 0円
合計 約189,142円

※年間走行距離:5,000㎞

「ツーリング」「通勤」と幅広く愛車を使うため、ガソリン代が高くなっています。この点については、走行距離と排気量、単価(1ℓ)に比例するため、一概に言えませんが普通二輪、小型二輪に比べると費用が掛かりやすくなります。

大型二輪は、ステータス的な側面があるため、費用を気にされない方が多いですが、中には考えて維持されている方もいらっしゃいます。例えば、普段の利用する車両を車から小型二輪に変えて、トータルの維持費を安くして大型二輪を維持されている方は、結構いらっしゃいます。軽自動車より安く維持できるため、乗り換えられる方もいらっしゃいます。

普通二輪の維持費

梶野指導員の場合

梶野指導員の愛車は「HONDA XR230」です。

軽自動車税 3,600 円
重量税 0円
自賠責保険 4,975円
任意保険 0円
車検代 0円
ガソリン代 8,000円
駐車場代 0円
合計 16,072円

年間走行距離:1,000㎞

通勤をメインで使用しており、自宅から学校までの距離が近いため、ガソリン代が低く抑えられています。また、250㏄以下の車両になると、車検がないことから維持費が低く抑えられています。

ツーリングや通勤など、様々なシーンにバイクを利用されたい方は、普通二輪がオススメです。更に、「小型二輪では物足りない。でも、大きいバイクが欲しいわけではない」という方は、維持費の面から250㏄以下がオススメになります。

小型二輪の維持費

中西さんの場合

中西さんの愛車は、2013年式「SUZUKI GN125H」です。

GN125は、1980年前半から1990年代後半まで製造されており、大幅なフォルム変更なく製造されたバイクです。
中国でOEM生産されており、日本でも購入可能です。125Hの「H」は、ニュージーランド向け仕様と販売されています。

バイクの年間維持費 GN125
軽自動車税 2,400 円
重量税 0円
自賠責保険 3,672円
任意保険 0円
車検代 0円
ガソリン代 10,000円
駐車場代 0円
合計 16,072円

※年間走行距離:3,000㎞
※任意保険  :ファミリーバイク特約を利用

バイクの主な利用方法は、「通勤」「ツーリング」をメインで利用しています。小型二輪は、ガソリン代以外の費用があまり掛からないため、バイクの中でも維持費を抑えられます。
ガソリン代については、燃費がギアチェンジのタイミングなどによって異なるため、参考にしていただければと思います。

小型二輪MT(マニュアル)は、デザイン性の向上、燃費性能の向上から、小型二輪MTを購入される方が増えており、通勤やツーリングで利用されています。高速道路が利用できないことから、長距離の移動は不得意ですが県内の移動であれば、スムーズに行うことができます。

岡村指導員の場合

岡村指導員の愛車は「HONDA PCX125」です。

バイクの年間維持費 PCX125
軽自動車税 2,400 円
重量税 0円
自賠責保険 4,113円
任意保険 0円
車検代 0円
ガソリン代 15,000円
駐車場代 0円
合計 21,513円

※年間走行距離:3,000㎞
※任意保険  :ファミリーバイク特約を利用

通勤をメインに利用しています。上記の小型二輪MTに比べてガソリン代が少し掛かっています。ATの場合、車重が重いため、MTに比べて燃費が悪くなることがあります。維持費を気にされている方は、各メーカーのサイトで平均燃費を調べられると良いと思います。

小型二輪ATは、マンションの駐輪場に停められるなど、駐車場代を抑えることができます。また、荷物が入るスペース、USB挿入口、キーレスなど、快適装備が満載なので、追加購入する物が少なくすみます。

普通車からの乗り換え

物価価格の上昇、ガソリン代の高騰を受けて、通勤方法を普通車からバイクに変更される方が増えています。特に、小型二輪であれば普通車に比べて維持費(車検費用、燃料費用など)を抑えることができます。更に、通勤時間を短縮できるなど費用以外でのメリットがあります。

しかし、気温や天候などの外部環境の影響を受けやすいので、それぞれの季節に応じたバイク用品を揃える必要があります。また、バイクであるが故に、転倒などの交通事故リスクを考慮しておく必要があります。

新しい趣味として

新しい趣味として、バイク免許を取得される方がいらっしゃいます。免許取得費用、車両購入費用を考えると、趣味としては高額かもしれません。しかし、年間維持費に関しては、250㏄クラスであれば高くないため、維持しやすいと思います。但し、大型二輪クラスになると維持するためには、工夫や努力が必要となります。

例えば、ハーレーを購入された方の中には、普通車を売却して購入費用にあてたり、原付を購入してハーレーと使い分けをしている方もいらっしゃいます。普通二輪を購入された方は、生活費の見直しを行い費用を捻出されるケースもあります。

しかし、ここまでしてバイクを購入する必要があるのでしょうか?

実は、そうまでしても「運転したい」魅力があります。例えば、車両と一体となって運転する感覚、風を感じる感覚、乗りこなす感覚などは、バイクでしか味わう事はできません。バイクが好きな方は、こういった感覚的な部分に、強く惹かれているようです。

維持費を抑えるために

指導員に維持費を安く抑えるポイント聞いてみると、以下のような共通ポイントがありました。

①メンテナンスを細かく行う
②燃費を考えて走行する
③自賠責は長期で加入する

メンテナンスについては、エンジンオイル、タイヤの空気圧、ブレーキパッドは、細かくチェックをしているようです。エンジンオイル、タイヤの空気圧は、燃費に影響する可能性があります。特に、タイヤの空気圧は、通常の運転にも大きな影響を与えるため、点検時の必須項目になります。
ブレーキパッドの摩耗は、ブレーキ装置自体の故障に繋がる可能性があるため、パッドの摩耗はすぐに交換する方が良いでしょう。また、タイヤの空気圧と同様に安全運転に欠かせない装置の1つなるため、細目にメンテナンスを行いましょう。
普通車でも同様ですが、故障は大きくなるほど修繕費が高くなります。大きな故障になる前に、メンテナンスをすることが維持費を抑えるポイントになります。

燃費に関しては、不必要な加速、低速ギアを長く使わないなど、一般的に知られている方法を実践しているようです。

自賠責保険は、上記で記載しているように契約年数によって1年当たりの保険料が異なります。長期で契約する方が保険料を安くできるため、長期で契約して維持費を抑える指導員が多くいます。

最後に、指導員が口を揃えて行っているポイントが、事故(転倒含む)をしないことです。事故は、バイク自体に深刻なダメージを与えるだけでなく、廃車となってしまうこともあります。また、任意保険を使用すると保険料が高くなる場合があります。安全に運転してバイクを大切にすることが、維持費を安くする最大のポイントになるのかもしれません。

レンタルバイク

ある調査では、レンタルバイクの台数が、2022年3月末で3875台となっており、前年比で13.6%増となっています。メーカー系のレンタル事業も増えており、ユーザーにとって身近な存在となっています。

最近では、スマホからレンタルできるなど利便性が向上しています。金額としては、排気量と時間で異なります。相場としては、大型二輪であれば、8時間で15,000円前後となっており、普通二輪であれば、8時間で10,000円前後となっています(2023年9月現在)。金額に関する印象については、様々だと思いますが年間で維持する場合と比較すると、利用頻度によってはお得にバイクを利用することが可能です。

レンタルする理由としては「バイクを手放したが、もう一度乗りたい」「バイク免許を取得したが、購入できていない」「レンタルで運転してから購入したい」となっています。

本記事と税額、保険料が改正あどによって異なる場合がありますので、予めご了承ください。

免許取得コラム

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Vol.5 バイクの限定解除を考える

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