バイクの限定解除を考える
更新日:2024年8月28日
限定解除とは、普通二輪小型限定、普通二輪AT小型限定といった、限定条件が付いた免許の限定を解除(外す)することを言います。
バイク免許の限定解除には、免許の種類と解除したい限定条件によって、幾つかの種類に分かれます。
例えば、普通二輪AT限定免許を保有している場合、AT限定を解除すると普通二輪免許になります。他にも、普通二輪小型AT限定免許を保有している場合であれば、小型限定とAT限定を解除すると普通二輪免許になります。
このように、保有している免許の限定条件に応じて、細かく解除できるようになっていますので、下記の表をご確認下さい。
限定解除の種類と教習時間
バイク免許の限定解除は、7種類あります。それぞれの教習時間は、以下の通りです。
現有免許 | 解除内容 | 解除後の免許 | 教習時間 |
普通二輪 AT小型限定 |
AT限定 | 普通二輪 小型限定 |
4h |
普通二輪 AT小型限定 |
AT限定及び 小型限定 |
普通二輪 | 8h |
普通二輪 AT小型限定 |
小型限定 | 普通二輪 AT限定 |
3h |
普通二輪 小型限定 |
小型限定 | 普通二輪 | 5h |
普通二輪 小型限定 |
AT限定による 小型限定 |
普通二輪AT限定 | 3h |
普通二輪 AT限定 |
AT限定 | 普通二輪 | 5h |
大型二輪 AT限定 |
AT限定 | 大型二輪 | 8h |
補足になりますが、上表にもあるように、AT限定と小型限定を同時に解除することも可能です。
限定解除を考えられている方は、これから運転したいバイクに必要な解除内容を調べてから、限定を解除しましょう。解らない場合は、自動車学校に相談することをオススメします。当校にも、限定解除に関連したお問合せが数多く寄せられています。
限定解除の方法
限定解除を行う場合は、以下の方法で行うことができます。
1.免許センターで技能審査を受ける
2.指定自動車学校を利用する
技能審査とは、技能試験と同じような形で行われる試験になります(限定解除の場合、試験を審査と表現します)。
それぞれの詳細については、下記の通りです。
免許センターで受審する場合
免許センターで技能審査を受ける場合は、事前に受審の予約を申込む必要があります。申込み方法は、各免許センター、最寄りの警察署が受付場所となっていますので、そちらでご確認下さい。
技能審査の内容は、技能試験と同じような形で行われます。審査で使用される車両は、限定解除後の車両で行われます。審査のコースは、事前に発表されているので、予め確認することができます。
指定自動車学校を利用される場合
指定自動車学校を利用して限定解除を行う場合は、以下のとおりです。
入校手続きが完了し、視力検査に合格すると、教習を開始することができます。
規定の教習時間を修了すると、技能審査(卒業検定)を受審します。技能審査に合格したら、免許センターで免許条件の変更(限定解除)を行います。
教習内容
限定解除の教習内容は、現有の免許を取得された際の教習と概ね同じ練習内容となります。
発進、停止、変速(MTの場合)、加速と減速から始まり、課題コース、コース走行の練習を行います。
練習内容は、現有免許を取得された際と概ね同じですが、解除する内容によっては一部変更があります。
例えば、小型二輪免許を取得した際の卒業検定ではスラロームが行われませんでしたが、小型限定解除を行う場合の教習及び審査では、スラロームが行われます。また、急制動の速度や停止位置、一本橋の基準タイムなども変更となります。
限定解除の練習内容については、事前に免許センターや自動車学校に確認することをお勧めします。
限定解除への挑戦
当校では、限定解除を希望される方が徐々に増えています。反面、大きな不安から断念されている方がいらっしゃいます。
限定解除の教習を断念する人の多くは、大きなバイクを運転できるのか、足が着くのか、支えられるのか、といった不安を持っています。こういった不安が出てしまうことは、当然だと思います。しかし、これまでにバイクを運転してきた経験は、限定解除の教習に確実に活かされます。特に、バランス感覚や法規走行は、役立つ部分になります。そのため、ほとんどの教習生は、教習が進むにつれて不安を解消されています。
当校では、お客様係を配置しておりますので、「足つき」「重量」など、不安な部分については、お気軽に御相談下さい。
限定解除の現状
バイクの限定解除を行う方の多くは、小型限定免許または小型AT限定免許を解除して、限定なしの普通二輪免許に切り替えています。特に、小型AT限定免許から普通二輪免許に切り替える方が多くなっています。
「小型限定の普通二輪免許を取得したけども、400㏄のバイクでツーリングに行きたい」「125㏄ではなく、150㏄のスクーターに乗りたい」「小型限定で自信がついたから、ステップアップしたい」など、今よりも大きな排気量のバイクに乗り替えたい方が増えています。