バイク免許の難易度ってどうなの?
更新日:2025年2月13日
「バイク免許を取得したいけど、何となく難しそう」
バイク免許取得に対してこういったイメージをお持ちの方は、多くいらっしゃると思います。正直に申し上げると、難易度については、個人差による部分が大きいためハッキリとしたことを、申し上げにくいのが現状です。
しかしながら、一般的に「難易度が高そう」と思われている部分は幾つかあります。この部分については、教習を受けてみると「意外と大丈夫」となることが多々あります。
ここでは、バイク免許取得において難易度が高そうと思われている部分の解決方法などを、ご紹介いたしますので参考にしていただければと思います。
バランス
バイクの場合「バランスを取るのが難しそう」と感じられるかもしれません。
バランスについては、バランスを崩しやすい時が決まっているため、対策として「バランスを崩さないようにする」「バランスが崩れたときの対処方法」の2つを取ることができれば、バランスに関する難易度は高くないと考えています。
バランスを崩さないようにする
バイクのバランスが崩れる時は、速度が遅い時と急な操作をした時、ニーグリップが弱い時です。
バイクは、自転車と同じように速度が遅くなればバランスが悪くなります。そのため、過度に速度を落としすぎないことが重要です。特に、曲がる時など、速度が遅い状況でハンドルを切ると、一気に倒れ込んでくるためバランスが崩れやすくなります。
この場合、バランスを取って曲がるために、速度を上げる必要があります。速度の上げ方などについては、クランクなどを使用して練習を行いながら、操作を身に着けます。操作方法に関しては、難しい操作ではないため、教習の中で十分に身に着けることができると思います。
状況的に速度が出せない場合は、無理にバランスを取ろうせずに停止します。
急な操作については、急ブレーキ、急ハンドルをした場合にバランスが崩れやすくなります。
急なブレーキを掛けると、タイヤがロックして転倒に繋がります。急ブレーキを回避するためには、前方の状況を確認しながら流れを予測しながら操作すること、車間距離を広く取ることで急ブレーキを回避することができます。操作においては、徐々にブレーキを強くすること、前後輪のブレーキを同時に使用することが重要です。瞬間的に掛けないように注意しましょう。
急にハンドルを切ると、バイクの態勢が急に変わってしまいバランスが崩れやすくなります。急ハンドルをしないためには、交差点などの状況を予め確認しておいて、状況に応じた速度で進行することが重要です。
急ブレーキ、急ハンドルについては、自動車学校のコース内では稀な操作になります。どちらかと言えば、一般道路で起きる可能性のある操作になります。
ニーグリップとは、膝でタンクを締める動作になります(MT車)。
MT車のバイクは、重心が前方になります。この重心付近を膝で挟み込むことで、車体の安定を保つことができます。加えて、ニーグリップをすることで下半身で体を固定できるため、手や腕、肘を柔らかく使えるようになります。これらを柔らかく使えることで、バイクのバランスを保ちやすくなります。
バランスを崩さないようにするには、バランスが崩れる状態を理解するまでは、難易度が高いと感じますが、理解できると、バランスを崩す操作を控えたり、崩れる前に対応できるようになるため、難易度を感じなくなります。
バランスが崩れたときに対処方法
バランスが崩れたときの対処方法は、時機や状況によって異なりますが、速度を上げる、ハンドルを使う、足を着くの何れかになります。
速度に関しては、上述の通りになります。速度が不足してバランスが崩れた場合は、速度を上げてバランスを取ります。
ハンドルを使う場合は、主に渋滞など速度が遅い状況で直進する場合の対処方法になります。
ハンドルの使い方としては、左右に小さくハンドルを振ります。ハンドルを使うと、バイクが「く」の字(上から見た場合)になるため、安定を図ることができます。しかし、ハンドルを切った場合、その方向にバイクは倒れてくるので、連続して左右に振ることでバランスの立て直しができるようになります。
速度でもハンドルでもバランスが取れない場合は、足を着きます。基本的には、速度でもハンドルでもバランスが取れない状況は、足を着くしかない状況であると考えられますので、足を着いて対処しましょう。
バランスが崩れたときの対処方法は、それほど難しくありません。そのため、難易度を高く感じることが無いと言えます。
操作
MT車の操作は、右手でアクセルと前輪ブレーキ、左手でクラッチ、右足で後輪ブレーキ、左足でギア操作を行います。即ち、両手と両足を使用して操作をします。こう言われると「複雑すぎる」と思われるかもしれませんが、全てを同時に操作する訳ではありません。同時に操作するとすれば、前輪ブレーキと後輪ブレーキ、アクセルとクラッチぐらいで、基本的には1つずつ順番に操作をします。
操作の練習は、手順については集中的に練習を行い、加減については走行しながらの練習となります。教習であれば、指導員がアドバイスを行いながら反復的に練習を行います。また、ご自宅でイメージトレーニングを行えば、理解が早く深まるため短時間で操作をマスターできるようになります。
基本的な操作方法は、概ね1時間~2時間程度で身に着けることができます。操作の加減、素早さ、正確性などは、教習を進めながら身に着けるようになります。
操作に関しての難易度は、最初は難しいとを感じるかもしれませんが、数時間で出来るようになるため、難易度は高くないと言えます。
教習内容
教習の内容は、徐々に高度化します。
教習開始直後は、内外周で基本的な操作を練習します。この基本的な練習は、概ね3時間~4時間実施されます。
基本操作を身に着けた後は、課題走行の練習に入ります。課題走行とは、スラローム、一本橋、クランク、エスコースの走行になります。
課題走行に入ると難易度は上がります。課題走行は、バイクの運転技術を向上させるために、必要な練習となります。難易度は上がりますが、それぞれの課題についてポイントを抑えながら練習することで、徐々にできるようになります。
バイクの技術は、多くの方が少しずつ高めています。昨日、出来なかったことが今日、出来るようになる。今日、出来なかったことは、明日できるようになる。といった形で、少しずつできることが増えるようになります。
バイクの教習は、難易度が高そうと感じるかもしれませんが、時間を掛けながら上手になるため「高すぎてどうにもできない」ことはありません。徐々に上手になっている成長実感を感じながら、教習を進めていただきたいと思います。
最後に
冒頭でも述べましたが、難易度の感じ方は、お客様それぞれです。「難しかった」と仰る方、「簡単だった」と仰る方もいらっしゃいます。ただ、1つ言えることは、いずれのお客様も免許取得されていることです。
バイク免許取得は、全く無理ということはありません。教習を進めながら練習を重ねることで技術が高まり、出来ることが増えていきます。「最初から難易度が高そうだから無理」と捉えるのはなく、「少しずつ出来るようになる」事として捉えていただければと思います。