小型二輪のメリットとデメリット

更新日:2026年3月5日
小型二輪は、購入価格、維持費、免許取得費用など、経済的なメリットだけでなく、二人乗りが可能、二段階右折が不要になるなど、法令面でのメリットも見逃せません。
しかし、所有してみないと解らない小型二輪特有のデメリットが存在します。
ここでは、小型二輪を所有している当校の指導員にヒアリングを行い、そこから見えてきた、小型二輪のメリットとデメリットについて、ご紹介いたします。
小型二輪のメリット
指導員に対するヒアリングの結果、小型二輪のメリットは「経済的側面」と「利便性」の2つに分けることができました。
経済的メリット
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経済的な部分に関しては、上記事項に意見が集中しました。細かい部分としては、以下のようになっています。
- ・任意保険がファミリーバイク特約で使える
- ・マンションなどの駐輪場に停められる(駐車場代が不要)
- ・1ℓで約70㎞~100㎞走行できるなど燃費が良い
- ・キーレス、USB充電な便利な機能が多い
経済的なメリットを考えて、通勤方法を普通車から小型二輪に変更を考えている方もいらっしゃると思いますので、下記にメリットをまとめてみました。
普通車との比較
小型二輪は、普通車に比べて経済的なメリットが多々あります。
車検が不要なことから、車検費用が掛からないだけでなく、税金、保険料など維持費を安く抑えることができます。また、燃費が良いことから、ガソリン代も安く済みます。さらに、小型二輪は、車体がコンパクトであることから、駐輪場に停められるため、マンションなどでの駐車場代が掛からないケースもあります。
利便性メリット
利便性も小型二輪の大きなメリットです。
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などの意見が寄せられました。
小型二輪の利便性については、運転してみないとわからないことが多く存在しますが、大きなメリットを与えてくれる可能性が非常に高いと思います。
まずは、走行性能です。車重が軽い上に、エンジンがパワフルなので流れに乗りやすく、車体が扱いやすいことは、小型二輪の大きなメリットです。また、一見すると、安定感がないように見えますが、技術の進歩により、小型二輪の安定性は向上しています。加えて、エンジンの進化により、小型二輪でもパワフルな走行が可能となっています。
小型二輪の車両重量に関しては、AT車の場合で100kg前後と軽いため(50cc原付が約80㎏)、扱いやすいのが特徴です。軽量なので、力が必要となる取り回し(押して歩く)、引き起こし(バイクを起こす)、センタースタンド掛けが容易になります。100㎏前後と聞くと「重い」と感じられるかもしれませんが、全くと言っていいほど「重さ」を感じる場面は少ないと思います。
原付との比較
原付から小型二輪に乗り換えると、右折方法と法定速度など利便性にメリットを感じることが多いです。
原付は、二段階右折を必要とするため、交差点の形状や車線数を事前に調べておく必要があります。しかし、小型二輪の場合、二段階右折が不要であることから、そういった事前チェックは必要ありません。
原付と比べて緩和されている部分が多くなります。
ここまでは、メリットについて記載してきましたが、デメリットもあります。
小型二輪のデメリット
デメリットについては、以下のような意見がありました。
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小型二輪のデメリットとして、最も多かった意見が高速道路を使えないことです。
高速道路は、高速自動車国道と自動車専用道路を指しますが、小型二輪を運転中は、これらの道路を走行することはできません。そのため、通勤で普通車から小型二輪に変更を考えられている方は、普通車で使用していた通勤ルートを使えなくなるかもしれません。
また、ニュースなどで、誤って自動車専用道路に進入してしまう事例が報じられています。多くの場合、自動車専用道路の標識を見落としている可能性が非常に高いと思われますので、下記の標識を見落とさないように注意しましょう。

他にもデメリットとして「他車から見落とされやすい」といった意見がありました。
小型二輪は、車格が小さい割に速度が出やすいという特徴があります。そのため、加速している状態で先行車が急な車線変更してくることがあります。これは、先行車のミラーに自車が写っていないために起こる現象です。また、対向右折車が急に右折する場合があります。これについては、車格が小さいので「距離を遠く」「速度を遅く」対向右折車が感じてしまうからです。
こういった危険を遠ざけるために、小型二輪を運転する際は「緩やかな加速」「他車が発見しやすい走行位置を走行する」などを、心がけることが大切です。他車が自車をどのように捉えているかを、考えながら運転してみましょう。
ATとMTの比較
小型二輪は「AT」と「MT」で、メリットとデメリットが異なります。

ご覧の通り、ATはスクータータイプが主流となっており、MTはネイキッドタイプが主流です。
この両車を比較した場合のメリット、デメリットは以下のようになります。
| 車種 | メリット | デメリット |
| AT | ・荷物が入る ・足つきが良い ・軽い |
・存在感がない |
| MT | ・安定感させやすい ・扱う楽しさ |
・荷物が入らない ・操作が複雑 |
AT車の場合、ヘルメットや荷物を入れる「メットインスペース(シートの下)」があるので、買い物の時は、購入したものを、駐車中は、ヘルメット及び雨具を収納することができます。更に、メットインスペース以外にもドリンクやスマホなどを収納するスペースが容易されています。
MT車は、AT車のようなメリットは少ないですが「扱う楽しさ」は、大きなメリットです。バイクを自在に操る楽しさを感じられるのは、断然MT車の方が上です。
ATの特徴
AT車は、クラッチ操作の必要がないため、アクセルとブレーキの操作で運転することができるので、操作が容易でスムーズです。また、足つきがMTに比べて良いことから、教習においても、多くのお客様がスムーズに卒業されています。
最近では、ハンターカブ、スーパーカブといった「カブ」に注目が集まっており、今では「カブツー」と呼ばれる、カブを利用したツーリングが人気となっています。
MTの特徴
MT車は、クラッチ操作が必要となるため、AT車に比べて操作が複雑です。反面、ギア操作などが自在に行える上、人車一体となった走行ができることから「バイクを運転している!」という実感を強く得ることができます。
車重は、AT車に比べて重いのですが、変わりに安定感が増しています。また、車体の構造上、衝撃を吸収しやすいので、乗り心地が良いです。
二人乗り
小型二輪は、条件を満たすことで二人乗りが可能になります。二人乗りができることから、お子様の送り迎えで使用される方も増えています。
小型二輪で二人乗りを行う条件は、以下のようになります。
1 乗車定員が2名のバイク
2 小型二輪免許を取得して1年以上経過している(取得期間)
上記が条件になります。乗車定員については、車両によっては1人乗りの場合もあるため、車検証で必ず確認しましょう。
取得期間に関しては、免許の効力が停止されている期間は除かれるため注意が必要です。二人乗りを行う場合は、条件をよく確認しましょう。
二人乗りの技術
二人乗りは、一人乗りに比べて走行面において危険を伴います。
例えば、同乗者は加速時に運転者を後ろに引っ張り、減速時は運転者に体重をかけてしまうため、操作に大きな影響を及ぼします。また、コーナリング時は、内側に車体が傾く恐怖心から外側に体を逃がしてしまうため、カーブでの大回りに繋がりやすいです。
このように、二人乗りの場合は同乗者が運転操作に様々な影響を及ぼすため、運転中は細心の注意を払い、乗車前には同乗者に対して、上記のような注意点をアドバイスすることが大切です。
二人乗りの詳しいポイント
▶Vol.8 バイクの二人乗りってどうなってるの?
限定解除
小型二輪を暫く所有した後、普通二輪にステップアップをしたくなる場合があります。その際、所有している免許が小型二輪免許の場合、小型限定解除が必要です。
小型二輪免許の正式な名称は、普通二輪小型限定免許になります。つまり、普通二輪の中で小型のみに運転を限定されていることになります。従って、小型限定を解除をすることで限定無しの普通二輪が運転できるようになります。限定無しの普通二輪免許にステップアップすると、400㏄までの二輪車を運転できるようになります。
小型二輪免許の限定解除には、所有免許と解除内容によって、幾つかの種類に分けることができます。
| 現有免許 | 解除内容 | 解除後の免許 |
| 普通自動二輪小型限定 | 小型解除 | 普通自動二輪 |
| 普通自動二輪小型AT限定 | 小型AT解除 | 普通自動二輪 |
| 普通自動二輪小型AT限定 | AT限定解除 | 普通自動二輪小型限定 |
限定解除の教習時間、教習料金は解除内容によって異なります。詳しくは、下記リンク先でご紹介しています。
小型二輪の維持費
小型二輪の経済的メリットについて、ご紹介しましたが実際にどの位のメリットになるのでしょうか。
現在、指導員が所有している小型二輪を例として、維持費をご紹介しますので比較検討の参考にしていただければと思います。
中西指導員の場合
愛車:2013年式のSUZUKI GN125Hです。

| 軽自動車税 | 2,400 円 |
|---|---|
| 重量税 | 0円 |
| 自賠責保険 | 3,672円 |
| 任意保険 | 0円※ |
| 車検代 | 0円 |
| ガソリン代 | 約10,000円 |
| 駐車場代 | 0円 |
| 合計 | 約16,072円 |
中西指導員は、ツーリングメインで使用しており、年間走行距離は約3,000㎞、給油は月1回程度です。この場合の年間維持費は、約16,000円となります。(車両代は含まれていません)
バイクの燃費、年間走行距離によって、ある程度の差は生じますがトータルの維持費については、普通車に比べると抑えることができるのではないでしょうか。
※任意保険は、ファミリーバイク特約を利用
150CC
125㏄の人気に応じて、150㏄が注目されています。150㏄は、125㏄のデメリットであった高速道路の通行が可能です。また、車体が125㏄と大きく変わらないため、駐輪場に停めることもできます。
但し、保険料に関してファミリーバイク特約が使えないことから、維持費が上がる可能性もあります。「長い目で見ると、150㏄の方が安く済んだ」といった、お話を伺うこともあるのでしっかり調べてみましょう。
免許については、普通二輪免許が必要になります。従って、150㏄のバイクは小型二輪免許では、運転することができないため、バイク免許を取得する際は、購入するバイクを決めてから免許を取得するようにしましょう。
小型二輪免許
小型二輪免許は、他の二輪免許に比べて教習時間が短いため、比較的短期間で免許取得が可能です。
詳しい教習内容は、下記リンク先でご紹介しております。
ロイヤルドライビングスクール広島
ロイヤルドライビングスクール広島は、昭和60年(1985年)広島県初の二輪専門校としてスタートしました。二輪教習に限れば県内でも長い歴史を持つ自動車学校となります。この長い歴史の中で培ってきたノウハウは、現在の指導員にも脈々と受け継がれています。それもあり、これまでにご卒業頂いた多数のお客様から、ご好評頂いております。しかし、全てのお客様にご満足して頂いているわけではございません。私共は、顧客満足度№1となれるように、教習方法、話術等を指導員の間で日々、研究しております。
安全に運転するために
二輪は、危険な乗り物です。それは、昔に比べて車両が高性能となった現在でも変わりありません。では、その危険な二輪車をどのようにすれば、安全に運転できるのか?安全に運転するためには、何が必要であるのか?私共は、真剣に考えて参りました。その1つが ”心” です。「安全に運転しよう」「注意して運転しよう」そういった運転者の気持ちが安全に運転して頂く重要なポイントであると考えております。
「この道具は危険だから注意して扱って」「この作業は危ないから注意して行うように」と、言われると殆どの方は注意するのではないでしょうか?しかし、「どのように注意すれば良いのか?」「何に注意すれば良いのか?」を”方法”として具体的にしなければ、注意しようと思っても注意する事はできません。当校では、”心” と ”方法” の両面に重点を置いて教習をさせて頂いております。
令和5年になって、二輪車の交通事故が増加しています。小型二輪の場合、普通車から小型二輪に通勤方法を変更される方がいらっしゃいます。通勤方法を変更したことにより、通勤時間の短縮を想定されるかもしれません。しかし、この短縮が、危険を伴うすり抜け、追い越しなどに結びついてしまいます。こういった行為が、交通事故に繋がっていることを、忘れてはいけません。
運転には「ゆとり」が必要です。通勤方法を変更しても、時間や判断に余裕を持たせることが大切です。



