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いきなり大型バイク(二輪)免許は取得できない?

難易度を指導員が解説

いきなり大型二輪免許

更新日:2026年10月16日

「いきなり大型二輪免許を取得する」

言いかえると、普通二輪免許を取得しないで大型二輪免許を取得することを意味します。当校にも「いきなり大型二輪を取れますか?」といった、お問合せを多くいただいています。

結論から申し上げると「いきなり大型二輪免許を取得する」ことは可能です。しかし、大型二輪は普通二輪に比べて、パワーがあるだけでなく、重量が重くなるため、バイクの運転に不慣れな状態で「いきなり大型二輪」の教習を受講すると、苦労する部分が数多く生じます。そのため、多くの自動車学校では、普通二輪免許を取得されてから大型二輪免許を取得される方をオススメしています。
また、免許交付に関する事務手続き、それに伴う費用など、知られていない部分が多くあります。

ここでは、「普通二輪免許を取得されて、大型二輪免許を取得する場合」と「いきなり大型二輪免許を取得する場合」の違いについて、ご紹介させていただきますので、大型二輪免許取得までお考えの方は、参考にしていただければと思います。

1 教習時限

規定されている教習時限は、「普通二輪免許を取得してから大型二輪免許を取得」する場合と「いきなり大型二輪免許」を取得する場合で違いがあります。(普通車免許所持の方)

普通二輪免許を取得して大型二輪免許を取得

  技能 学科
普通二輪 17H 1H
大型二輪 12H 免除
合計 29H 1H

学科教習は、危険予測ディスカッションを実施します。
1Hは、50分となります。

いきなり大型二輪免許を取得

  技能 学科
大型二輪 31H 1H
合計 31H 1H

学科教習の内容は、危険予測ディスカッションを実施します。
1Hは、50分となります。

教習時限数を比較した場合「いきなり大型二輪免許を取得する」方が規定教習時限は、2H多くなります。
これは「普通二輪免許を取得して大型二輪免許を取得する」方が「いきなり大型二輪免許を取得する」場合に比べて、バイクを操作する技術などが、一定の水準に到達しているためです。
規定教習時限をみると「普通二輪免許を取得してから大型二輪免許を取得する」方に、メリットがあります。

当然のことになりますが「普通二輪免許を取得してから大型二輪免許取得」する場合、普通二輪免許の「交付」を受けてからでなければ、大型二輪の教習を開始することができません。

2 免許証になるまで

普通二輪免許を取得して大型二輪免許を取得される場合、普通二輪免許の交付を受けてから、大型二輪免許でご入校が可能となります。これは、普通二輪免許の交付を受けていなければ、普通二輪免許保有者としての規定教習時時限が適用できないためです。

免許の交付は、免許センターで行います。そのため「普通二輪免許を取得して大型二輪免許を取得する」場合、普通二輪と大型二輪のそれぞれで免許交付を受けるため、交付回数は2回になります。反対に「いきなり大型二輪免許を取得する」場合は、免許の交付回数は1回になります。
交付に関しては、交付手数料だけでなく、交通費なども発生するため、様々な費用を考慮しておく必要があります。

因みに、普通二輪の卒業検定に合格して免許の交付を受けないで、すぐに大型二輪免許の教習を開始することは、できないため注意しましょう。

ここまでは、教習時間、免許交付などについてご紹介いたしました。ここからは、教習内容や運転(操作、重量)に関する違いについて比較してみます。

3 操作

バイクの基本操作は、右手・左手・右足・左足をタイミングよく動かして操作します。加えて、バランスを取る必要があるため、バイクの運転自体に慣れるまで一定の時間を要します。又、進行判断、安全確認、合図等、交通法規に従った運転もしなければなりません。運転手の意識と集中力の大半が操作とバランス取りに注がれる中、法規まで考えて運転することは容易ではありません。そのため、操作に早く慣れることが重要となります。

特に、バイクの運転に不慣れな教習生の段階では、早く操作に慣れることが免許取得へのポイントになります。

普通二輪であれば、車重が軽いためバランスが取りやすく、比較的短時間で操作に慣れることができます。反対に、大型二輪は車重が重いためバランスを崩しやすく、慣れるまでに時間が掛かります。

こういった観点から、普通二輪でバイクの操作などを身に着けてから、大型二輪の教習を開始する方が、肉体的、精神的負担を軽減できます。

4 重量

教習車を比較した場合、普通二輪と大型二輪の重量差は以下のようになります。

普通二輪と大型二輪 比較
車種 重量
普通二輪 198㎏
大型二輪 210㎏

車重の差は12㎏です。「いきなり大型二輪免許を取得する」場合、12㎏以上に重さを感じてしまうお客様が多くいらっしゃいます。近年、普通二輪をNX400、大型二輪を新型NC750を教習車として導入される自動車学校が増えています。この場合、NX400の車重は201㎏、NC750は228㎏となっており、重量差が広がっています。

車重が重い場合、バランスを崩しやすいだけでなく、取りまわし(車体を押して歩く)、引き起こし、曲がる際の車体のバンク(傾き)、低速走行時のバランス取りなどが難しくなります。そのため、いきなり大型二輪免許を取得される場合、1つずつ重いバイクで覚える必要があります。普通二輪免許を取得されていると、車重が重い場合でも上記事項に対して慣れているだけでなく、コツを掴んでいることから、いきなり大型二輪を取得される場合よりもスムーズに教習を進めることができます。

大型二輪の詳細(車重等)はコチラ

教習車両

NC750の場合、これまで使用していたCB750に比べて、車重が非常に軽くなりました。これにより、取扱いがスムーズとなり、大型二輪免許が取得しやすくなりました。特に、「取り回し」「低速バランス」「課題走行」(下記参照)において、お客様の負担が少なくなりました。但し、以前の教習車と比較した場合であり、バイクを扱うポイント、コツなどに変わりはありません。

教習車が取扱いやすくなったとはいえ、バイクを運転するポイントを抑えていることは、スムーズな走行を実現するためには、重要となります。

5 教習

二輪教習には、課題走行と言われる二輪教習特有の練習があります。課題とは、「スラローム」「一本橋」「クランク」「エス」「急制動」「坂発進」があります。それぞれに、特別なコース(道路)が設定されています。
これらの課題は、二輪免許を取得される場合、必ず練習を行うだけでなく、卒業検定の課題としても設定されています。大型二輪免許を取得される場合は、上記の課題に「波状路」が加わります。

二輪免許を取得する場合、第一段階では課題走行に多くの時間を割きます。
いきなり大型二輪免許を取得される場合、1段階の教習時間が14時間です。この内、約9時間前後を課題走行の練習に使います。
「流石に9時間も練習すれば出来るでしょ」と言われることがありますが、指導員として「いきなり大型二輪免許を取得される」方の教習に携わってきましたが、9時間で課題走行をスムーズに出来た方をあまり見たことがありません。これは、技術的な問題などではなく、慣れの問題が大きく関わっていると考えています。

いきなり難易度の高いバイクで、難易度の高いことをするのは容易ではありません。少しずつ時間を掛けて、バイクに慣れることで徐々に出来るようになり、難易度の高いことが出来るようになります。個人差はありますが、このような慣れる時間が教習には必要です。

普通二輪免許を取得されてから、大型二輪免許の教習に臨まれると、普通二輪の経験(慣れ)と技術が確実に活かされるため、大型二輪に慣れる時間が圧倒的に早くなり、課題走行がスムーズに出来るようになります。加えて、普通二輪免許を取得した自信が強い後押しをしてくれます。

大型二輪免許 課題

課題走行の練習目的は、状況に応じたバランスの取り方、道路形状に応じた速度調節(それに応じた操作)などを、身に着けながら技術力を高める所にあります。技術力が高まれば、一般道路における様々な道路状況に対応して余裕のある運転が可能となるため、安全運転にも繋がるため重要な練習になります。

6 現状

「いきなり大型二輪免許」を希望される方は、減少しています。その要因を教習中のお客様に伺ってみると「周りの人に普通二輪免許から取るように勧められた」「跨ってみたら、いきなりは難しそうと感じたから」など、友人、知人の方からのアドバイスを参考にされたり、実際に跨ってから考えた上で、普通二輪免許から取得されています。

7 費用

ロイヤルドライビングスクール広島の場合

取得方法費用
いきなり大型二輪261,780円(税込)
普通二輪免許を取得して
大型二輪
190,000円(税込)
※セットプランの場合
※7月14日迄の価格

セットプラン

当校では、普通二輪免許と大型二輪免許を併せて取得するプランをご用意しております。このプランを利用した場合、普通二輪の教習から開始して普通二輪免許を取得後、大型二輪の教習を開始します。普通二輪免許を取得して大型二輪免許を取得することになりますが、セットプランをご利用の場合、当校の場合であれば、キャンペーンを適用できるため、お得に大型二輪免許が取得可能です。

自動車学校ごとに様々な商品が用意されていますので、ご自身にピッタリのプランを見つけていただきたいと思います。

8 指導員の経験から

指導員としての経験から申し上げますと、普通二輪免許を取得してから大型二輪免許を取得することをオススメしています。その理由は、以下の通りです。

操作で苦戦

過去に何名もの「いきなり大型二輪免許」でご入校された方を担当させていただきましたが、多くのお客様が第一段階の課題走行に入ってから、苦戦されていました。

課題走行で苦戦してしまうのは、課題走行では操作が複雑になるためです。
課題では、ハンドルや体、前後輪のブレーキ、クラッチ操作など複合的に操作が絡み合います。そこに、バランス取りが必要になるだけでなく、パワーが加わります。そのため、意識の大半は操作に取られてしまい、課題走行どころではなくなるのです。

しかし、普通二輪の場合は、パワーが抑えられており車重も軽いことから、操作に意識が取られ過ぎることがないので、教習自体をスムーズに進めることができます。

教習開始から1時限目~3時限目は、操作手順を頭で思い出しながら体で操作手順を覚える時間になります。この間に操作手順を体で覚えると、課題走行がスムーズになります。
普通二輪の場合は、操作に余裕が生まれやすいため、比較的短時間で操作手順を覚えることができます。しかし、大型二輪の場合、操作をラフに行うだけで暴走する場合があります。そのため、ゆっくりと慎重な操作になってしまうことから、操作手順を覚えるまでに時間が掛かってしまいます。

重量に苦戦

操作に慣れてくると、次に重量の問題が出てきます。特に、課題走行においては重量が大きく影響します。
課題走行では、低速でバイクをコントロールしなければならない課題があります。ある程度の速度で走行している場合は、重量を感じにくいのですが、速度が遅くなるとハンドルが左右に取られるなど、重量を感じる場面が多くなります。中でも、クランクなど低速で曲がる場合は、上手に速度をコントロールしないと、ハンドルを切った際に車体が重さで倒れ込むため、転倒しやすくなります。
こういった、速度のコントロールを普通二輪で身に着けておくと、大型二輪の教習が格段にスムーズになります。

ステップアップ方式

二輪免許教習の特徴として、ステップアップ方式というものがあります。これは、大型二輪の教習中に普通二輪等を用いて教習を行う方法になります。車重の軽い普通二輪を用いることで、操作に余裕が生まれることから、感覚的な部分の向上が期待できます。但し、教習時間の全てを普通二輪で行うことはできません。
ステップアップ方式では、運転技術が向上される方もいらっしゃれば、軽いバイクを運転した後に、重いバイクのギャップに対応出来なくなる方もいらっしゃいます。
いきなり大型二輪で入校してしまったために、ひたすら大型二輪で練習するというわけではありません。
※ステップアップ方式は、指導員の判断になります。

上記のような経験をさせていただいたことから、普通二輪免許を取得されてから大型二輪免許取得をオススメしています。

9 最後に

いきなり大型二輪を取得することは可能ですが、様々な苦労があります。中には、それでも最初から大型二輪を取得される方もいらっしゃいますが、「先に中免を取っておいた方が良かった」と仰られる方が多数です。

最初は、普通二輪でバイクの運転方法などに慣れていただいてから、大型二輪へ移行された方が、余裕を持って大型二輪免許を取得できる可能性が高くなります。

大型二輪免許は、イメージ、ハードルの高さから羨望の眼差しを受ける免許の1つです。しかし、車両が新しくなったことで、以前と比較すると免許取得がスムーズにできるようになっています。憧れだった大型二輪免許は、すぐそこです。

いきなり大型二輪を取得される場合と普通二輪免許を取得される場合の違いを述べさせていただきました。

いきなり大型二輪免許を取得されたい場合は、当校では「お客様係」をご用意しておりますので、ご相談下さい。

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この記事の執筆・監修者プロフィール

中元 祐太
ロイヤルドライビングスクール広島所属
技能検定員資格(各二輪・普通・中型・準中型・大特)
教習指導員資格(各二輪・普通・中型・準中型・大特)
指導員歴23年。ロイヤルドライビングスクール広島にて、普通二輪から大型二輪まで年間1,000名以上の教習を担当。「お客様のごとのつまづきポイントに寄り添った教習」を心がけています。

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