大型二輪
更新日:2023年8月5日
大型二輪とは?
大型二輪とは、道路交通法施行規則において、総排気量が400㏄(定格出力が20KW)を超えるバイクになります。国内販売において排気量が400㏄を超えるバイクは、600㏄、750㏄、900㏄、1000㏄など、多様な排気量のバイクがラインナップされており、使用用途に応じて「ネイキッド」「アメリカン」「レーサー」など様々なタイプの車種が販売されています。
大型二輪のタイプ
大型二輪のタイプは、大きく分けて5種類です。
ネイキッド
ネイキッドとは、日本語で「むきだしの」「~がなくて」という意味を指します。バイクの場合は「エンジンがむき出しである」ことが由来となっています。
日本では、主流のタイプとなっており高い人気を誇ります。他のモデルと比較して「扱いやすい」ことから、人気を集めています。ネイキッドは、運転しやすいように、ハンドル、ステップなどが配置されています。教習車~白バイまで幅広く利用されているタイプとなっており、このことからも乗りやすいバイクであることが伺えます。
一見すると、速度が出るように見えませんが、大型二輪である以上、相当に速度が出ます。扱いやすさから速度を出しやすくなるため、控えめな運転が必要になります。
レーサー
レーサーレプリカとは、レースで使用するバイクを一般道路でも走行を可能したタイプになり、スーパースポーツとも呼ばれています。
言葉の通り、速度が出やすいバイクです。大型二輪ともなると、相当の加速になるため、取り扱いに注意が必要です。他のタイプのバイクに比べて、各メーカーの様々な技術が詰め込まれているのが特徴です。サーキット走行、ジムカーナなど、競技で使用する方を中心に人気を集めています。
ハンドルの位置が低くなっており、独特の運転姿勢になります。レーサー系に乗り慣れていない方は、慣れるまでは慎重な運転を心がけましょう。パワーがあるため、曲がりながらの発進、坂道発進などで急発進にならないように注意が必要です。
ツアラー
ツアラータイプは「走りやすさ」に重点を置いており、長距離ツーリングなどが楽に行えるようになっています。
形状としては、ネイキッドとレーサーレプリカの間に位置しています。基本的に、車体が大きいことから安定した走行ができるようになっています。又、モデルによってはカウルを装着して走行風を防ぐなど、ライダーの負担を軽減させる作りとなっています。
車体が大きいため、重量が重い傾向にあります。他のタイプと比べて、取り回し、引き起こしに苦労する場合があります。又、Uターンが難しいのでツーリングでは、経路を十分に把握してからスタートしましょう。
アメリカン
もはや説明不要のタイプです。低く長いシート、太いリアタイヤ、アメリカン特有のライディングフォームが特徴です。
アメリカンは、その形から足つきがよく、楽な運転姿勢のため長距離ツーリングの疲労軽減に一役買ってくれます。又、パワフルなエンジンが搭載されており、見た目とは裏腹に軽快な走行が可能です。
反面、後輪が太いことからバンク角が深く取れないため、小回りが苦手です。そのため、Uターン、駐輪には注意が必要です。又、車重が重いため取り回しに苦労します。ツーリングなどでは、取り回しの有無などを考慮する必要があります。
デュアルパーパス
デュアルパーパスとは、「2つの用途」という意味を指します。この場合の2つとは、舗装されていない道路と、舗装された道路になります。この2つの道路に対応したタイプがデュアルパーパスと呼ばれています。
ショック吸収に優れたサスペンション、大きいタイヤなどが特徴です。キャンプ、林道の走行に用いられる事が多く、様々な路面に対応してくれます。
AT
大型二輪と言えばATが話題です。ATは、スクータータイプが主流でしたが、技術革新によりATなのにスポーツ走行が可能な「オートマチック・スポーツバイク」が増えています。又、デザインがMTと変わらなくなっており、注目を集めています。
技術革新
技術革新は、車両に使用される素材にも影響を与えており、素材の変化によりバイクの重量も非常に軽くなっています。軽量になったことで、操作の負担が減少しただけでなく、バランスが取りやすくなり、昔に比べると乗りやすくなりました。特に、大型二輪での変化は著しく、多くの方々が乗りやすく楽しめるようになってきました。
重量の変化
教習車のNC750(大型二輪)とCB400(普通二輪)を比較してみました。
NC750 | CB400 | |
車両重量 | 210kg | 195kg |
全長 | 2190mm | 2050mm |
全幅 | 780mm | 750mm |
現在、大型二輪は軽量に作られているため普通二輪との重量差は、僅か15㎏まで縮まっています。以前の教習車であれば重量差は50㎏近くになり、取り回し・センタースタンド掛け・引き起こしなどを行う場合は、相当の力が必要でした。
これまで、大型二輪と言えば「普通二輪をバリバリに乗ってきた男性が運転するバイク」といったイメージを持たれていました。しかし、今では大型二輪の進化によって、若い方から女性の方が大型二輪を運転する事が珍しい事ではなくなりました。
必要な免許
大型自動二輪車を運転する場合は、大型二輪免許が必要です。1947年に「二輪免許」が新設されましたが、1975年~1996年までの間は、指定自動車学校で大型二輪免許の教習は行われておらず、大型二輪免許を取得するためには、運転免許試験場(免許センター)で、技能試験を直接受験するしかありませんでした。1996年から指定自動車学校で大型二輪免許の教習が開始されるようになり、現在では、指定自動車学校で大型二輪免許を取得する方が一般的となっています。
大型二輪免許を取得すると、全てのバイクを運転する事ができます。ナナハンと呼ばれる750㏄から、1000㏄のリッターバイク、それ以上の排気量のバイクを運転する事も可能です。
大型二輪免許を取得される方は、年々増加中となっています。その要因の1つとして、教習車の取り扱いが容易となってきている事が考えられます。実際に、お客様からの御意見として「思っていたより扱いやすい」「軽くて乗りやすい」など、好意的な意見が多数寄せられています。そういった事が広まる事で、40代~50代のリターンライダーの方から女性のお客様が増えています。
大型二輪免許には、MTとAT(オートマ)限定があります。AT限定免許は、排気量の制限もありましたが、現在では制限が撤廃されて無制限となっています。
これによりATといえば、スクータータイプが主流でしたが、各バイクメーカーの技術アップにより、見た目はMTですが中身はATといった「オートマチック・スポーツバイク」が販売されるようになりました。
必要な技術
大型二輪において、重要な操作となるのが「クラッチ操作」です。一般道路では、Uターン、渋滞、段差乗り上げ、駐輪、離合時等、微妙なクラッチ操作が必要となる場面が多数存在します。排気量が上がる分、クラッチ操作が雑になると暴走する恐れがあるため、正確なクラッチ操作を身に付けなければなりません。教習の中で正確なクラッチ操作を身に着けることができれば、どのような状況であっても ”ゆとり” を持って運転することができます。
こういった事から、大型自動二輪免許の教習では、クラッチ操作の技術を向上させるために、クランク、一本橋、波状路の課題走行が教習内容に組み込まれています。
課題走行に関しては、以前の教習車であれば苦戦を強いられる方が多く、中には諦める方もいらっしゃいました。しかし、教習車が新しくなってからは、教習をスムーズに進めらる方が多くなっており、大型二輪免許を希望される方が増えています。
免許の取り方
免許に関する場はコチラで確認いただけます。
憧れ
当校で大型二輪免許を取得された方の半数近くが、免許取得後にハーレーの購入を検討されています。初心者には難しいと言われる事もありますが、初めての方でも乗りやすいモデルが販売されており人気を集めています。
ツーリング
大型二輪の醍醐味といえばツーリングです。大型二輪は普通二輪に比べて重い事から、運転などに力が必要であると感じるかもしれませんが、走り始めると重さを感じる事は殆どありません。又、パワーと安定感がある事からロングツーリングでの疲労は少なくなります。加えて、最近の大型二輪であれば扱いやすいため、操作に対するストレスも少ないと思います。
乗ってみた感想
大型二輪を運転すると、これまでのバイクに対する世界観が一変します。普通二輪では、感じられなかった爽快感、大型二輪を扱っているという、充実感と満足感を与えてくれます。バイクの重さから、長距離は疲れるというイメージを持たれるかもしれませんが、重いからこそ高速走行において安定感を発揮してくれます。加えて、流れに乗りやすいため、普通二輪に比べて疲れにくいです。
反対に、加速の強さに他の車両が付いていけないため、割り込みをされやすくなります。気づいたら速度が出ているため、カーブに進入する速度が速くなってしまい膨らんでしまう事があります。普通二輪に比べると、速度に対する意識を高く持つ必要があります。
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