バイク免許に運動神経は必要?

更新日:2025年2月13日
「バイク免許を取得するためには、運動神経が必要と聞きましたが、運動神経のない私は免許を取れますか?」といった、質問をお伺いすることがあります。
こういったご質問に対して「運動神経がなくても、免許を取得できる可能性は高いです」と、お応えしています。
実際に運転してみないと解らない部分もあるため、「可能性が高い」と説明させていただいておりますが、ほぼ取得できると考えています。
その根拠は、私自身の経験に基づいています。ここでは、その根拠を記載しておりますので、運動神経が気になってバイク免許取得を躊躇されている方は、参考にしていただきたいと思います。
運動神経は必要なのか?
私自身、指導員をさせていただいていますが、運動神経は全くありません。
例えば、逆上がりは1度も成功したことはありません。跳び箱では、5段程度しか飛べた記憶はありません。更に、マット運動での前転や後転も出来ません。倒立もできません。しかし、バイクの免許を取得して、バイクの指導員を続けています。
20年近くバイクの指導をしていますが、私より運動神経がないお客様にお会いしたことは、ほぼありません。
こういった経験から、運動神経とバイク免許取得に相関性は、ほぼ無いと断言しています。実際に、私より運動神経がなかったお客様も免許を取得されていますので、運動神経がないからバイク免許は取得できないということは、ほぼ無いと考えています。
そもそも何故、運動神経が必要と言われるのか?
「バイクの運転には運動神経が必要」と言われてしまう理由は、体の使い方によって動きが大きく変わってしまうからだと思います。
例えば、バイクでカーブなどを曲がるときは、車体を傾けて曲がります。その際、体とハンドルを使用して傾けるのですが、運動神経がある方は、スムーズにバイクを傾けることができます。一方、運動が苦手な方は、バイクを傾けることができず、苦労する場合があります。このように、運動神経の有無によって、車体の動きに差が出てしまうことは事実です。こういった部分がクローズアップされて、いつのまにか「バイク免許=運動神経」と語られるようになったと考えています。
しかし、運動神経のある方とない方で大きな差が生じるのかというと、そんなことはありません。運動神経のない方でも、スムーズに運転される方もいらっしゃいます。また、教習を通じて徐々に体の使い方を覚えて、スムーズに運転できるようになる方もいらっしゃいます。
確かに、苦労する場面はあるかもしれませんが、練習の中で克服できる範囲内であると思います。
私の例でもあげさせてもらいましたが、運動神経とバイク免許の関連性は低いので、心配する必要はないと思います。
自転車に乗れない
運動神経と直接的に、関りがないかもしれませんが「自転車に乗れない」お客様がご入校される場合があります。
正直に申し上げると、自転車の経験がない方は、バイク免許取得に苦労されています。その理由は「バランス感覚」です。自転車もバイクも二輪車である以上、バランスを取る必要があります。バランスを取るためには、速度の上げ下げ、ハンドル操作、体重移動などがあります。これらの方法を使い分けてバランスをとりますが、常に考えて行動に移そうとすると、考えている間に転倒してしまいます。そのため、反射的に体が反応してバランスを取らなければ、安定した走行ができません。
自転車の経験があると、バランス取りに関して体が反応するため、様々な状況で安定した走行ができるようになります。
バイク免許取得をスムーズにするためには、自転車でバランス感覚を養っておくと良いのは間違いありません。ただ、自転車の経験がないからと言って、バイク免許が取得できないわけではありません。練習を積み重ねることで、徐々にバランス感覚を身に着けることができる上、それに呼応して、運動神経も上がったお客様を何人も拝見してきました。
バイク免許取得が不安な方に、ロイヤルドライビングスクール広島では「体験試乗会」を開催していますので、参加してみていただければと思います。

バイク免許取得に必要なこと
バイク免許取得に必要なことは、運動神経ではなく「諦めない気持ちと向上心」です。バイクの教習には、課題走行という独特の練習があります。課題走行では、難易度の高いことを練習するため、上手く通過できなかったり、転倒することがあります。転倒が続くと心が折れてしまい、自動車学校に行くことが苦痛になってしまいます。
こういった時に、諦めない気持ちと向上心が必要です。「絶対にできるようになる」「上手く課題を通過するためにはどうすればいいか」など、諦めずに上手くできる方法を考えたりすることが、バイク免許取得には必要です。
無論、お金や時間も必要ですが、まずは「自分ならできる」といった、自己効力感が必要だと思います。

安全に乗るために
バイク免許は取得することが最後ではありません。バイク免許を取得して、安全に長くバイクを乗ることが最重要目標です。バイクを安全に運転するためには、細かい所まで上げるとキリがありませんが、大きな項目が3つあります。それは、以下の通りです。
「先を急がないこと」「他車に見えやすい位置を走ること」「無理をしないこと」です。
先を急がないこと
先を急がないことは、運転において非常に重要です。速度を守り、車間距離を広く保つことが安全に繋がります。そのために、余裕のある時間に出発する、無理な走行計画を立てないなど、ゆとりが持てるような意識行動が必要です。先を急ぐために、すり抜け、無理な追い越しなどは、危険な行動の1つになりますので、絶対に避けましょう。
他車に見えやすい位置を走行する
バイクは、車体が小さいため他車から見落とされることがあります。そのため、割り込まれたり、急に右折されるなど不測の事態に陥ることがあります。こういった状況に対応するため、走行位置を安全なポジションにしておく必要があります。
例えば、右車線を大型車が走行していれば、大型車が自分の前に入れるスペースを確保しながら大型車のミラーに写る位置を走行します。
先行車がいる状態で交差点に進入する場合は、対向右折車から自分の存在が認知されていない場合があるため、先行車と車間距離を確保して、対向右折車の急な右折に備えるようにしましょう。
無理をしない
最後に無理をしないことです。バイクの醍醐味の1つであるツーリングですが、集団で走行することから、ペースが速くなる場合があります。そういったときに、無理をして追いかけようとすると危険です。自分のペースを守りながら無理をしないことが重要になります。
単独で運転している場合は、テンションが上がっている時に注意が必要です。勢いに任せて、カーブを曲がる速度を速くしたり、狭いスペースをすり抜けたりするなど、普段やらないことを、やってしまうと事故に繋がる可能性が高くなります。
こういったことは、自動車学校の教習の中でも触れる内容になりますので、安全運転するための知識を増やして実践できるようにしていただくと幸いです。
3項目を守っていれば、多くの事故を防止できるようになります。この3項目と運動神経は、関連性があまりないと思います。つまり、安全運転はメンタル的な要素を多く含んでおり、運動神経ではないということです。
最後に
免許取得に絶対はないため「必ず取得できます」と断言することはできませんが、これまでの経験から諦めなければ基本的に免許取得はできると思っています。
私も、自動車学校に入社するまで、バイク免許を取得していませんでした。職業上、どうしてもバイク免許が必要になり、嫌々で練習を始めましたが、乗れるようになると自信が湧いてきて、バイクに乗ることが楽しくなりました。
バイク免許取得には、様々な不安や心配があると思います。当校では、お客様係を配置しておりますで、お気軽にご質問ください。