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波状路のコツ

波状路 コツ ロイヤルドライビングスクール広島

更新日:2024年2月9日

波状路は、長さ9.5m、幅70㎝のコースに枕木が不等間隔に9本設置されており、この枕木を立ち姿勢で基準タイム以上で通過する課題になります。尚、大型二輪教習のみ実施されます。

波状路は「できない!」という方は意外に少ないのですが、「何しているのか良く解らない」という方は、多くいらっしゃいます。
しかし、波状路には安全に大型二輪を運転するための練習が含まれているため、練習目的を理解して高度な技術を身に着けることが重要となります。

ここでは、波状路の適切な通行方法とコツを当校の指導員が解説しておりますので、参考にしていただきたいと思います。

波状路とは

波状路とは、9本の不等間隔に並べられた枕木を立ち姿勢で、且つ基準タイム以上で通過する課題になります。

波状路の練習目的は、2つあります。
1つは、高度なバランスの取り方を身に着けることです。道路の凹凸(マンホール、アスファルトの剥がれなど)を拾ってしまうと、突発的に車体が不安定になり、転倒する可能性が高くなります。そういった、状況にいち早く対応してバランスを取る技術を身に着けます。

もう1つは、クラッチの操作技術を向上させることです。大型二輪の教習では、主に750㏄の教習車を使用しますが、免許を取得すると750㏄以上のバイクを運転できるようになります。クラッチの操作が雑になると、排気量が大きい場合、暴走、転倒の危険性が高くなります。

波状路で、高度なバランスの取り方と正確なクラッチの操作を身に付けましょう。

波状路のコツ

波状路をスムーズに通過するためのコツは、

  • ・運転姿勢
  • ・クラッチを繋ぐ時機
  • ・クラッチを繋ぐ量
  • ・目標の取り方

上記、4点になります。それでは、コツについてご説明いたします。

運転姿勢

運転姿勢のポイントは、「体の角度」「ニーグリップ」「手首」の3点です。

体の角度

体の角度とは、立ち姿勢を取った時のから全体の角度です。立ち姿勢を取る場合、体の角度は概ね一直線にして前傾姿勢にします。立ち姿勢が「へっぴり腰」(腰が落ちている状態)の場合、体の重心が後方になり、車体と体の重心が離れるため不安定になります。又、手で体を支える(体重を掛ける)ことになり、アクセルやクラッチの操作が難しくなります。

教習車がNC750の場合、太もも付近がメットインに引っかかるので、引っかかる部分を挟み込むようにして、体重を掛けるようにします。NC750以外の教習車であれば、膝でタンクを締めるようして体重を支えるようにします。そして、立ち姿勢では、膝から上を真っ直ぐにします。

立ち姿勢を取る時機が遅れると、綺麗な姿勢が作る時間が少なくなります。こうなった場合、不安定な姿勢での通過を余儀なくされます。1本目の枕木から4m~5m手前で立ち姿勢を作るようにしましょう。

波状路 姿勢 コツ

体の角度を概ね一直線にすることで、体と車体の重心が近づくため安定感が増します。更に、前傾姿勢にすると車体の浮き上がりを防止できるため、安定して枕木を乗り越えることができるようになります。
体の角度を一直線にするコツは「斜め上に立ち上がる」ようにすることです。スキージャンプのようなイメージで行うと、適切な姿勢を作りやすくなります。

ニーグリップ

ニーグリップは、膝でタンクを挟み込むことを指しますが、教習車がNC750の場合、立ち姿勢を取ると膝で車体を挟みにくい状態になります。この状態を解決するためには、膝ではなく「内もも」で挟み込むようにすると、体を固定することができるようになります。

波状路 ニーグリップ コツ

手首

手首の角度は、やや浅くします。これは、手首の角度を変えずに立ち上がるとアクセルを回すのが難しくなるためです。立ち上がった際に、アクセルを回しやすく、ブレーキが掛けられる程度の角度にしましょう。

波状路 手首 コツ
波状路 手首 コツ

クラッチを繋ぐ時機

波状路でクラッチを繋ぐ最適な時機は、枕木に前輪が当たる「手前」です。手前でクラッチを繋いで(半クラッチ程度)勢いをつけます。枕木を越える時は、クラッチを握って「惰力走行」で枕木を越えるようにします。このように操作することで、勢いがつくためハンドルが取られないようになります。また、惰力走行を使用するため基準タイムをクリアすることも可能になります。

波状路で、左右にハンドルを取られてふらついてしまう場合があります。これは、クラッチを繋ぐタイミングが遅い場合に発生する現象です。前輪が枕木に当たる直前にクラッチを繋ぐと、枕木を越える力(勢い)が不足するだけでなく、枕木に前輪が接地してから力が加わるため、ハンドルが取られて車体が左右にふらつきます。

例として、車で段差に乗り上がる場合で考えてみます。前輪を段差に当てた状態で乗り上がる場合、ある程度の力が必要となります。また、乗り上がる瞬間に、ハンドルが取られてしまいます。しかし、乗り上がる前に勢いを付けると、スムーズに乗り上がることがイメージできると思います。波状路でも同様のことをイメージしていただければと思います。

クラッチを繋ぐ量

波状路でクラッチを繋ぐ量は、半クラッチ程度で十分です。半クラッチ以上にクラッチを繋いでしまうと、一気に勢いがついてしまうため、基準タイムをクリアすることが難しくなります。惰力走行で通過すると、少ない力で通過できるようになります。

アクセルについて

波状路で惰力走行を使用して枕木を越えるためには、瞬発力が必要になります。アクセルを使用しない場合、瞬発力が弱くなってしまい、惰力走行が使用することが難しくなります。安定した通行をするためには、アクセルを使用してバイクに力を与えることが重要です。

但し、アクセルを使用してクラッチを半クラッチ以上に繋いでしまうと、勢いが付きすぎるため、一気に波状路を通過する恐れがあります。アクセルを使用した上で枕木を乗り越えるために、必要な力をクラッチで調節できるように練習しましょう。

もし、勢いがついてしまった場合は、惰力走行で何本か通過しておいて、勢いがなくなってきた段階で、再びアクセル使用して力を与えるようにしてみましょう。

アクセルを使うときは、重要な考え方があります。それは「クラッチで速度を調節する」という考え方です。アクセルの量が多少ズレてしまっても、クラッチで調節することができれば、安定した状態で波状路を通過するできるようになります。

目標の取り方

目標の取り方とは「見る所」を指します。

波状路での目標の取り方は、「越えようとする枕木」ではなく「1本先」の枕木です。越えようとする枕木を見てしまうと、どうしてもクラッチを繋ぐ時機が遅れてしまいます。しかし、1本先の枕木を見ることで、早い時機にクラッチを繋げられるようになります。

ここでポイントです。実は、この枕木は一定の間隔で設置されておらず、不等間隔で設置されています。そのため、同じ時機にクラッチを繋いでしまうと、エンストやふらつきの原因となります。だからこそ、一本先の枕木を見ながらタイミングを取ることが重要となります。

枕木を乗り越える度に、目標を前に取るように移動させることを忘れないようにしましょう。

波状路 コツ 見る所

真下を見ないように注意しましょう。

動画で確認

最後に

波状路は、教習生の方によって「良くできている所」と「課題となっている所」が違います。まずは、ご自身で不得意と感じている部分を抽出していただいて、1つずつ改善していただきたいと思います。

勢いで通過しようとしないで、枕木を1つずつ乗り越えるイメージで練習すると上達が早くなります。姿勢、クラッチ、目標を意識して練習してみましょう。

二輪教習のポイント

Vol.1 正しい運転姿勢

Vol.2 一本橋のコツ

Vol.3 クランクのコツ

Vol.4 スラロームのコツ

Vol.6 引き起こしのコツ

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